よろこんで!**してみました。

アラフィフ男子が、何気ない日常生活で楽しいと思うことを、つれづれに書く雑記ブログ。美術・落語・スポーツ観戦・グルメ・お酒に旅行等々。たまには、なにか語ることもあるかも・・・

美術展:「名作誕生 つながる日本美術展」@東京国立博物館に行ってみました(2018/4/22)

今からだと、結構前になりますが、東博の名作誕生展に行ってきました。この日は、同じ上野の芸大付属美術館の東西美人画の名作展に行き、あわせて本展を鑑賞しました。いずれ東西美人画の名作展も、私が忘れちゃわないように記述を残したいと思いますが、本展は5/27まで開催中なので、紹介(というほど、ちゃんとしていませんが、気分だけでも)のつもりで書きます。

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本展を見たときは、結構、遅い時間で18:00までのところ、16:30くらいに入ってしまったので、後半はばたばたしてしまい、少しもったいなかったですね。会期末まで余裕があったので、この日はそんなに混雑することもなく、展示のコーナーによっては、ゆったりと見られたのですが。なお、本展は会期中に展示替えが頻繁に行われるので、私が見たときの作品が飾られていない可能性もありますし、新しい作品にお目にかかれる可能性もあります。今の展示を確認してから、行かれたほうが良いかと思います。

 

  展示は最初のコーナーは一木造の仏像、普賢菩薩の特集、聖徳太子絵伝各種と続きます。ここのテーマは祈りをつなぐでした。本展はタイトルの通り、名作同士のつながりを意識した構成となっています。ただ、国宝・重文を並べただけではないところに企画性を感じることができます。次は雪舟を中心とした水墨のつながりです。私は特に後半の雪舟、狩野元信、呂紀の大きな四季花鳥図が並べて展示されていました。こういう大きな作品を並べて比較しながら鑑賞できる。そこでそれぞれの画家の生きた時代や個性・画風を比較できるのは大きな博物館・美術館ならでの展示だと思います。東博はこの前の仁和寺展(3月に行きました)では仁和寺では普段一般公開されない観音堂を再現、昨年11月の運慶展でも奈良・興福寺の四天王像を、歴史の仮説に基づく配置をして展示を通して検証をするなど、展示にとても意欲的な面が感じられます。今回の企画でも私はこの四季花鳥図が並んだところ、この後の狩野探幽若冲の鶴を並べているところなどが好きでした。四季花鳥図は絵葉書は呂紀を買いましたが、個人的には狩野元信の洗練された構成が好きだったと記憶しています。

 

  次は宗達と古典、若冲と模倣というようなテーマでしたが、この辺からは、結構駆け足で見ちゃいました。最後まで見切れそうになくて・・・

この辺では先ほど触れた鶴と若冲の鶏のふすま・屏風に興味を惹かれました。水墨でシンプルに、でも動きのある鶏図押絵貼図屏風の絵葉書を購入しています。加えて雪梅雄鶏図も絵葉書を購入です。やっぱり若冲の鶏を買ってしまいましたね。ちょっとミーハーかもしれませんが。(私はめちゃくちゃミーハーですが)

  その後、伊勢物語源氏物語をモチーフとした作品が続き、その後、山水・花鳥をモチーフとしたテーマが続きます。ここでは、本展覧会の目玉の一つの長谷川等伯の松林図屏風があります。私はこの絵をうまく説明できるほどの語彙を持ち合わせていませんが、筆のタッチや濃淡、白と黒の世界で靄にかかった世界を描き、湿度まで感じられるような、この絵はすごいと思います。

最後は洛中洛外図、菱川師宣見返り美人といった江戸絵画から岸田劉生の「道路と土手と塀」といった近代西洋画までと、大変盛りだくさんの内容でした。

こちらも、「つながる」ということをテーマに各時代時代の仏像・仏画・絵画・工芸などを幅広く取り上げられています。日本美術の名品に触れられる良い機会になるかと思います。まだ、もう少し会期はありますので、ぜひ。

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名品を見終えた後の帰りの空は、なんとも言えず、清々しい空でした。